リビングにつながる開放的なデッキはまるで第二のリビング

1,931view2016.10.13

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【 Iさん宅(神奈川県)】

開放感あふれる気持ちのいいデッキを2階の東側にプランしたIさんのお宅。間仕切りのない広々としたワンルームに一歩入ると、視線は自然と大きな窓に向かい、深い緑とさわやかな空が見える風景に目を奪われます。

賃貸マンション住まいから一戸建て新築に踏み切ったのは、そもそもはお子さんの誕生がきっかけでした。「手狭になったことに加え、エレベーターがなかったのが不便で。ひとりのときは平気だった階段の上り下りも、赤ちゃんを抱っこしながらではだんだんつらくなって、引っ越したいなと切実に思いました」。それでも一戸建てという発想はなく、マンション購入を検討し始めます。でも、希望にかなう物件になかなか出会えず、ならばと一戸建てを前向きに考え始めたそうです。

設計は建築家の中村高淑さんに依頼。実は奥さま同士が知りあいだったので、中村さんが手がけたオープンハウスにはご夫妻でよく行っていたのだとか。「どの家を見ても、都会的でシンプルなデザイン、家事のしやすい動線など、暮らしやすそうなアイディアがたくさんありました」。それが設計をお願いする決め手になり、広いデッキ、ワンルームのLDK、作業デスクつきパントリーなど、オープンハウスでの体験を生かしてプランニングしたそうです。

日々の通勤弁当を自身のブログで紹介していた時期もあったほどお料理が大好きなHさんは、キッチンに対するこだわりは並大抵ではありません。1年かけて設備機器を選び、オール電化の体験教室にも積極的に参加。希望したことのほとんどがクリアできて、非常に満足しているのだとか。Nちゃんもデッキが大好きで、天気のよい日はパパと遊ぶのを楽しみにしているそうです。「友達が遊びに来ると、2階に上がって広々した空間にまず驚き、デッキを見て“ワ〜ッ!”って(笑)。友人たちのそんなリアクションを目の当たりにすると、この家を建ててよかったと思います」

 

デッキと部屋の段差がないから小さな子どもも安心

デッキデッキに面した窓の幅は約3m60㎝あり、4枚のサッシは断熱仕様のペアガラス。耐久性のあるイペ材を床に使用したデッキは12.5㎡(約7.6畳)、直下は駐車スペースになっています。

 

2F リビング

リビングゆるく勾配をつけた天井が空間をシャープに見せています。階段をはさんで和室とリビングをゾーニングし、すっきりまとめました。ナチュラルトーンのフローリングは無垢のバーチ材。

 

2F DK

ダイニングキッチンシンプルな扉にステンレスカウンターを組み合わせたスタイリッシュなオープンキッチン。背面のカウンターの右端には家族で使うパソコンデスクが設けられています。

 

2F キッチン&パントリー

キッチン【写真左】IHクッキングヒーターとオーブンは、デザインと機能性で選んだ「AEG」の製品。食器棚を置きたくなかったので、食器や調理器具の収納スペースもしっかり確保したそうです。
【写真右】キッチンから1~2歩の位置にあるので、作業効率が大幅にアップ。内部に作業デスクを設置したので、仕事関係の書類整理、調べものなども家事の合間にできて便利。

 

2F 和室

和室ごろんとできる畳スペースがほしいというKさんの希望で実現。予算の都合でふすまはありませんが、将来設置できるように準備ずみ。リビングから見えないようにつくった本棚が便利。

 

1F 寝室

寝室【写真左】 ウォークインクローゼットは夫婦別々なので、それぞれが使いやすい高さにポールを設置しました。
【写真右】庭に面して大きな掃き出し窓を設け、高い位置に通気窓を設置。ブラケットは読書用にとりつけました。木製フレームのベッドは「無印良品」の製品。

 

1F ホール

ホールスケルトン階段で広々と感じられる玄関ホール。右写真で階段上から見えたのが正面の窓。「娘のお絵描き用に中村さんが提案してくれた黒板ですが、もっぱらパパが楽しんでいます(笑)」

 

階段

階段正面に見える窓は庭に面し、階段を通して2階にも光を導いています。上り下りのたびに自然に目に映る庭の緑に心がなごみます。細くシンプルな階段の手すりが空間をすっきりさせて。

 

1F トイレ

トイレトイレは1カ所で、寝室横にあります。収納スペースは、なんとタンクの奥にありました。上蓋式なので狭いスペースでも出し入れがスムーズで、天板は飾り棚として活用できます。

 

庭で遊んだあとはそのままバスルームへ直行できます

洗濯【写真左】バス&サニタリールームにも、庭とつながる小デッキを設置。左手奥にバスタブがあり、入浴するときは窓のブラインドを下げ、シャワーカーテンで仕切ります。南に向いているので翌日にはカラッと乾き、湿気やカビの心配は無用。洗濯したあとすぐに干せるので、動線もスムーズです。
【写真右】白いモザイクタイルのカウンターに白いシンクのおしゃれな洗面台。大きな鏡が空間を広く見せています。出しておきたくない洗剤や小物はカウンター下に収納して、すっきりと。

 

1F 玄関

玄関玄関扉をあけると左手にシューズクローゼットがあり、帰宅後すぐに履き物をしまうので玄関はいつもすっきり。扉全面に張った鏡は、靴を履いたあとに全身のチェックができると好評。

 

ガレージ

ガレージインナーガレージには、玄関から直接出入りできる内扉や、玄関ホールから眺められるガラス窓もつけました。扉はコストとデザイン性で選んだ折りたたみ式。

 

外観

外観玄関ドアや窓の位置がバランスよく配置された美しいファサード。玄関ドア右手がインナーガレージ、左手に見える張り出し部分がデッキです。

 

DATA. Iさん宅(神奈川県)

間取り図

設計のPOINT

目的に合わせて 方位の異なるデッキを2カ所に

中村 高淑unit-H 中村高淑建築設計事務所
中村 高淑さん

1968年東京都生まれ。多摩美術大学美術学部建築学科卒業。設計事務所を経て99年に独立し、2001年にunit-Hを共同で立ち上げる。将来的にも柔軟に対応する住宅づくりがポリシー。

Profile.

北側道路に長く接する変形地で、道路をはさんだ向こうには緑が豊富なゴルフ場があります。この環境を生かす手段として2階の東にデッキを配置しました。朝はさわやかな日ざしが入り、午後は建物自体の影によって、夏は非常に心地よいスペースになります。水回りを快適にするバスコートを1階の南にプランしたこともポイント。庭でプール遊びをしたあとお風呂に直行できるのは、バスコートならではのメリットです。

家族構成 夫婦+子ども1人
敷地面積 158.72㎡(48.01坪)
建築面積 63.12㎡(19.09坪)
延べ床面積 123.85㎡(37.46坪)
1F 60.73㎡ + 2F 63.12㎡
構造・工法 木造2階建て(軸組み工法)
工期 2010年1月~7月
本体工事費 約2550万円
3.3㎡単価 約68万円
設計 unit-H ㈱中村高淑建築設計事務所(中村高淑、三原敦)
TEL: 045-978-4335
構造設計 吉田一成構造設計室
TEL: 03-5775-6052
施工 テクノアート
TEL: 044-511-5177

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