【家を建てる】家づくりの前にしておきたい準備

280view2017.04.26

家を立てる前にしておきたい準備

マイホーム計画をスムーズに進めるためには、どんな準備をしておけばいいのでしょうか。ここでは、スタート前に家族で考えておきたいこと、調べておきたいことなどをまとめました。何事も事前の準備が大切! 家づくりのスタートラインに立つ前に、ぜひ参考にしてみてください。

家を建てる目的を家族で話し合う

まず考えておきたいのが、マイホームのコンセプト。このとき参考にしたいのは、設計事務所での初期相談のやり方です。

建築家の主宰する設計事務所では、最初から「○畳のリビングと、○畳の個室を○部屋」といった間取りの要望を聞かれることはほとんどありません。かわりに質問されるのは「住まいの中でいちばん大切にしたいことは何ですか? 」「ご家族にとって、いちばん心地いいのはどんな空間ですか? 」など。間取りプランはその答えから導き出されていきます。

「住まいの中でいちばん大切にしたいこと」は、「共働きで毎日忙しいから、家事をラクにしたい」「子どもと思い切り遊びたい」「片づけが苦手だからスッキリ暮らせるようにしたい」「仲間とパーティを楽しみたい」…など、その家族によってまったく違ってきます。

「好きなことを楽しめる」というポジティブな理由でも、「苦手なことや大変なことを苦労せずにできるようにする」という理由でも、どちらでもいいようです。大切なのは“ 本音" 。どんなことでもいいので、家族の本音を出して、それを家づくりのテーマにしましょう。

「いちばん心地いい空間は? 」という質問も同様に、「朝日を浴びながらごはんを食べられるダイニング」でも「夜ふかししてテレビや映画をゆっくり観られるリビング」でも、なんでもOK。自分たちにとっていちばん気分が上がる空間や、いやされる空間はどんなところかを想像するのがポイントです。

自由設計で家を建てるときは、設計者にこうしたことを伝えて、プランに落とし込んでもらいます。たとえば、家事をラクにしたいというテーマに沿って、キッチンと洗面室を近づけたり。夜テレビを観るためのリビングはあえて北側に配置して、日差しの入る南側はダイニングにしたり。そのためにも、最初はできるだけ当たり前の間取りにしばられず、自分たちの理想の暮らしを自由にイメージしてみて。

綿密な資金計画を立てる

新築で一戸建てを建てるには、少なくとも15002000万円以上の出費が見込まれます。そのため資金計画は自己資金( 頭金 )と住宅ローンを組み合わせるのが一般的。ローンの返済額のほか、住みはじめてからの生活費や建物の維持費なども考慮に入れながら、長期のスパンで計画を立てる必要があります。

スタート地点では、まず自己資金の金額をチェック。一般的には、総費用の23 割を用意できると理想的とされています。2000万円の家を建てるとすると、400600 万円ですね。

銀行などでは頭金なしで全額ローンを組めるケースもありますが、借入金額が多ければ多いほど利息が増え、返済期間も長くなってしまいます。

また、家づくりには現金での支払いが必要なタイミングも多いもの。たとえば土地や建物の登記、各種手数料・保険料などの支払い、引っ越しなど。そのためにも目標額をあらかじめ決めて、それに達してから家づくりをスタートさせるのが賢明です。

次に考えたいのが将来のライフプラン。ローンでいくら借りられるのかを計算する前に、これから家族にどんな出費がありそうかを想定して、返済計画に組み込みましょう。家を建てたあとも固定資産税などの維持費が必要になるため、それも将来の出費として見込んでおきます。

これらをもとにローンの借入金額を決めます。具体的な計算方法は「家づくりが決まったら必ずおさえたい資金計画のはじめ方」を参考に。

そしていよいよ住宅ローン選び。住宅ローンには民間ローン、公的ローンなどさまざまな商品があり、融資の方法や金利などがそれぞれ異なります( 参考記事「住宅ローンの種類( 商品 )とそれぞの特徴」 )

自分たちで選ぶのが難しい場合は、家づくりの依頼先に相談してファイナンシャルプランナーなどを紹介してもらう手も。ハウスメーカーや大手のハウスビルダーなどでは、資金計画まで含めてサポートしてくれるところが多いようです。

住みたい地域や土地を検討する

どんな家に住むのかと同じくらい、将来の家族の暮らしを左右するのが、どのエリアのどんな土地に住むかということ。特にはじめてのエリアなら、生活の利便性はもちろん、近隣住民のメインの世代や、ご近所づきあいの雰囲気なども気になりますよね。

そこで、土地探しではとにかく「現場に行ってみること」が大切。インターネットや雑誌で土地の相場などを調べることも必要ですが、実際に電車を使って土地を見学しに行き、駅からの距離感や途中にあるお店、周囲の住宅の雰囲気などをチェックしましょう。

土地の条件のよしあしは、金額とのバランスにもよります。都市部によくある狭小地や旗竿敷地、“ うなぎの寝床" のような細長い敷地などは、条件は厳しくても比較的安価。依頼先によっては悪条件をカバーできるプランを提案してもらえることもあるので、一目見て「ここは条件が悪いから」と候補からはずしてしまうのではなく、設計者と相談しながら選択肢に加えてみては。

一方で、設計者からおすすめされない安い土地もあります。たとえば敷地内に古い擁壁がある土地は、壁の補強工事が高額なため、安価でも手を出さないほうが賢明といわれています。敷地内に段差がある土地も、土を盛ったり、削った土を処分したりする費用が土地代に上乗せされることに。地中に浄化槽などの廃棄物が埋まっている場合も、掘り出して処分するための費用がかかります。

このように、安い土地を見つけたら、その理由を追求することが肝心。不動産会社の担当者にきちんと説明を受けて、納得できた条件の土地を手に入れましょう。

< 安価でもプランでカバーしやすい敷地 >

  • 旗竿敷地
  • 狭小地
  • 細長い敷地
  • 変形敷地
  • 北道路の敷地

 

< 土地代のほかに費用が発生しやすい敷地 >

  • 古い擁壁がある敷地
  • 敷地内に段差のある敷地
  • 廃棄物が埋まっている敷地
  • 地盤が軟弱な敷地
  • 上下水道が引き込まれていない敷地

あわせて読みたい! 

土地選びの注意点!失敗しないための土地探し5つの鉄則

家づくりの依頼先を探す

家づくりのパートナーは、大きく分けて3 タイプ。ハウスメーカー、工務店やハウスビルダー、設計事務所です。住まいへの要望はもちろん、敷地の条件によっても向き・不向きがあるので、まずはそれぞれの特徴をつかむところからスタートしましょう。

 ハウスメーカー

住宅展示場にモデルハウスをもち、そこで対応してくれた営業マンが担当者になるケースがほとんど。部材を工場生産することで一定の品質を保ち、工期も短縮しています。

完全自由設計のメーカー以外では、間取りプランや内装・外装材、設備などは、用意されたバリエーションの中から選ぶスタイル。そのため極端な狭小地や変形敷地には建てられないケースもあります。

< ハウスメーカーのメリット >

・品質が安定している

・工期が短い

・資金計画などをサポートしてもらえる

 

< ハウスメーカーのデメリット >

・間取りや建材・設備の選択肢が限られる

・プラン変更にオプション費用がかかる

・敷地条件によっては建てられないことがある

工務店・ハウスビルダー

地元で数多くの家を手がけている工務店は、技術力やアフターフォローを信頼されている証拠。自由設計で小回りが効くことも多いので、デザインやプランの相性がよければ、予算に合わせた無駄のない家を建てられるかもしれません。

ハウスビルダーは工務店の新しいスタイル。工務店では設計を外注するケースもありますが、ハウスビルダーでは社内に設計者を置き、設計・施工を一貫して行うのが一般的です。会社ごとに提案力や作風が違うので、自分好みの会社を選ぶ楽しみがあります。

 

< 工務店・ハウスビルダーのメリット >

  • 間取りや建材・設備を自由に選べる
  • こまかなリクエストが通り、ローコストになりやすい
  • 特殊な敷地にも対応してもらえる

 

< 工務店・ハウスビルダーのデメリット >

  • 鉄骨造やRC造には対応していないケースがある
  • 設計力に欠けることがある
  • 大手ハウスメーカーに比べると倒産などのリスクがある

 

 設計事務所

一級建築士や二級建築士が主宰する設計事務所は、やはり設計力がいちばんの魅力。建てる側のリクエストを汲んだうえで、プロの視線からの豊富な提案を受けられます。

設計事務所をパートナーに選んだ場合、施工は工務店に依頼しますが、その際の見積もりのチェックや工事現場の監理なども建築家の仕事。家の完成まで第三者的な立場からサポートしてもらえます。

設計事務所選びの最大のポイントは“ 相性" 。自分たちとセンスや考え方の近い建築家に出会うことが成功の秘訣です。

< 設計事務所のメリット >

  • 高い設計力でオリジナリティのあるプランができる
  • ローコストや特殊な敷地にも対応してもらえる
  • 見積もりや施工現場をチェックしてもらえる 

< 設計事務所のデメリット >

  • 家づくりの期間が長くなりやすい
  • 相性がよくないと計画が難航しやすい
  • 自分たちで決めなければいけないことが多い

あわせて読みたい!

家を建ててくれる依頼先の種類とその特徴

住宅実例を実際に見てみよう

依頼先選びのときは、雑誌やインターネットが情報集めに役立ちますが、実際の施工例を見てみることも大きな手掛かりになります。

ハウスメーカーであれば、住宅展示場のモデルハウスを見学。モデルハウスは高額な予算をかけた贅沢な造りなので、ローコストで建てた家はイメージしにくいのが難点ですが、そのメーカーならではの特徴は表れているはず。住宅見学会や宿泊体験を行っているメーカーもあるので、積極的に利用しましょう。

工務店やハウスビルダーには住宅見学会を開催しているところが多く、おもに週末に施工例が公開されています。その家を建てたご家族に会えたら、その会社を選んだ理由や住み心地などを聞いてみるのも参考になります。

設計事務所で開催することが多いのは、完成時のオープンハウス。入居する前の設計例を見せてもらえます。実際に建物の中に入ってみると、写真からは伝わらない空間の魅力がわかることも。オープンハウス以外に、入居後のお住まいを見せてもらえることもあるので、興味をもった設計事務所があればお願いしてみては。

まとめ

準備をしっかり整えておくことが、その後のスムーズな家づくりに役立ちます。反対に、この段階で何か不安が生まれたら、一度立ち止まって計画そのものを見直してみては。無理をして前に進まないことも、家づくり成功の秘訣といえるかもしれません。

 

この記事のライター:後藤由里子
主婦の友社刊「はじめての家づくり」をはじめ、数々の住宅・生活関連記事を手がけるライター。キャリアは20年、これまでの実例や建築家、ハウスビルダーへの取材件数は300以上に及ぶ。

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