狭小住宅でのインテリアの選び方

13,582view2017.06.19

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広々としたリビングに、高い天井。ゆとりのある寝室や書斎、そしてひとりひとりに与えられた子ども部屋……。住まいへの理想は尽きませんが、現実の暮らしには限られた広さや予算など、条件はつきもの。

狭小住宅を、楽しく居心地良い暮らしに変えるインテリアの選び方とアイディアをご紹介します。

 

狭小住宅で素敵に暮らすインテリア事例

 事例1 わずかなくぼみや空間もフル活用した、狭小ならではのインテリア

都心の約60㎡のマンションに家族3人で暮らしている事例です。本やCDDVDに加え古道具も大好きだというご夫妻で、そのコレクション量も相当なもの。

構造上生じるくぼみや、壁の上部空間も最大限活用して、狭さを克服しています。

 

LDKの柱脇にあるくぼみ部分は、デスクをはめ込み書斎として活用。アクセントウォールを取り入れることで、絶妙な「おこもり感」も生まれ、書斎としても落ち着く場所に。

 

窓の上に棚を設置し、趣味のDVDをずらりと並べるスペースに活用。目線より上の位置なので、たくさん並べても圧迫感がなく、うるさくなりません。収納場所を限定することで、ここに並びきれなくなったら処分する、というルールも生まれました。

事例2 45㎡の狭小団地をDIY! 白の効果でインテリアを楽しむ

 

50年を超える古い団地の、昔ながらのこまかく仕切られた間取りの扉を取り払い、3DK1LDKのように使って暮らしている事例です。

さらに、壁や柱、天井などを白くペイントすることで、視覚的な開放感をプラス。コンパクトながら、明るくすっきりとした住まいに生まれ変わりました。

 

キッチンの棚や扉は、すべて白くペイント。家電やゴミ箱などを含め、ベースカラーを白でまとめることで、暗くなりがちな団地のキッチンも明るい雰囲気に。

 

押入れのふすまを取りはずし、ここも内側まで白くペイント。部屋に奥行きが増し、より広く感じる効果が生まれました。さらに一角をデスクスペースとして活用。新たな家具で部屋を埋めることなく、書斎スペースを設けました。

★こちらのお宅の団地DIYの様子は「築50年の団地再生ライフ」で詳しく紹介されています。

 

狭小住宅のインテリアに取り入れたいテクニックとは?

 ダイニングテーブルとソファ、カフェテーブルの3点セットにこだわらない

ダイニングにはダイニングテーブル、リビングにはソファとカフェテーブルを……。LDKの使い方をつい限定してしまいそうですが、カフェテーブルに少し高さのあるものを選べばダイニングテーブルのように使えます。リラックスしてゆっくりと食事が楽しめると注目の「ラウンジスタイル」は、狭小住宅のインテリアでは大きな味方に。

鏡の視覚効果で空間に広がりを

大きな鏡は、狭小住宅のインテリアでは心強い味方に。フロアに直置きできるサイズであれば、床の広がりを感じてさらに効果的です。

グリーンは吊るして楽しむハンギングスタイルに

狭小住宅にすがすがしさを与えてくれるグリーンは、ぜひとも取り入れたいもの。場所をとらないハンギングなら、狭小住宅でも手軽に楽しめます。最近は水やりの頻度が少なく、吊るして飾りやすいエアプランツも豊富に。インテリアショップなどでも手に入ります。

大物家具よりフレキシブルに使える小家具をチョイス

テレビボードや収納棚などの大物家具は、狭小住宅では圧迫感の原因にも。古いアップルボックスやワインボックスなどの木箱を組み合わせて、小家具かわりに。高さや奥行きがおさえられるうえ、カラーボックスに比べて雰囲気もたっぷり。模様替えもしやすく、好みのカラーへのペイントやオイルを使ったアンティーク塗装など、アレンジも自在です。

ボリュームのある雑貨を高い位置にディスプレイして縦の広がりを意識

インテリアというと、床や棚の上など目線に近い所に注目しがちですが、狭小住宅では天井近くも意識して。ドライフラワーやフレームなどを高い位置に飾ることで、空間に縦の広がりが生まれます。

円形ダイニングテーブルなら、省スペース&人数増減にも対応

角がじゃまにならない円形のダイニングテーブル。片側を折りたためるバタフライタイプの円形テーブルなら、普段は壁に沿わせて配置し、来客時だけ大きく広げることも可能です。円形は座る人数を選ばず、詰めれば大勢で使うこともできて便利です。

 

狭小住宅を快適に暮らすための生活のコツ

 「狭小住宅」というと、どんなイメージを抱きますか?

最近は、あえて「狭小住宅」、つまりコンパクトな家を選ぶ人も増えています。

狭さは、言い換えれば家族間の距離の親密さにつながります。また、家事動線が短くなる、空調効率が高まり光熱費の節約になるなどのメリットも。

では、「狭小」を味方につけて、より快適に暮らすにはどんな心がけが必要なのでしょう。

いくつか例を挙げてみました。

多用途な家具を選ぶ

狭小住宅では、ひとつの家具にいくつかの役割を与えられると便利です。

たとえば椅子としても使える脚立なら、キッチンやパソコンでの作業、また来客時にも活用できます。

スツールなら、座面がフラットなものを選ぶと、ベッドやソファ脇でサイドテーブルの代わりにも。

子どもの学習机であれば、大人になっても使える・家族がパソコンデスクとして使えるデザインを選ぶ、置き場所を変えやすいサイズ感なども意識してみましょう。

持ち物を見直し、“今使っているもの”“お気に入り”だけに限定する

住まいの空間には限界があります。ただやみくもの「モノを減らす、捨てる」のは難しいかもしれませんが、「使っている」「使っていない」など、現在の視点でものを分別するのもひとつの手です。持ち物の数が減れば、インテリアを楽しむゆとりも生まれます。

「買う」から「借りる」へ。レンタルを上手に活用する

来客用の布団や、子どもの成長過程で一時的に必要なベビーベッドやベビーカー、キャンプ道具のテントや椅子……。ライフスタイルの変化や趣味の物など、暮らしの中でモノが増えるタイミングは数多くあります。

比較検討しながら買うのも楽しいものですが、大物は買う前に「借りる」という選択肢がないか立ち止まってみませんか。年に数回しか使わない来客布団であれば、保管場所を確保せず、また干す・洗うなどの手間も不要で清潔なものを使えます。ベビーカーなら、成長に合わせて別のモデルにチェンジすることもレンタルなら気軽に。

最近の図書館はインターネット予約ができるところも増えているので、読みたい本や雑誌もまずはそちらでチェックするのもオススメです。

ストック品を持ちすぎない

お菓子、乾物やインスタント食品、缶詰などの食品から、洗剤やスポンジ、トイレットペーパーといった日用品などは、ストックしておくとやっぱり便利。でも狭小住宅では、そのストックも貴重なスペースを使って収納することになるので、持ちすぎは厳禁です。

とはいえ、災害時のことを考えて、ある程度はキープしておきたいもの。

ストックは家族の人数や家族構成、近くにスーパーやコンビニがあるかなど、家庭によって条件は異なります。

食品なら、災害備蓄用に別スペースで保管するのではなく、乾物や缶詰などの日持ちがするものを少し多めにストックしながら日常の食事にも取り入れ、使うたびに買い足していきます。

ちなみに経済産業省では、災害時に備えて一か月分のトイレットペーパーをストックすることを推奨しています。

まずは、家族で一ヶ月あたりどのくらいの量を消費しているのかを割り出してみることも大切です。意外にも使い切るのに半年や一年かかる量の洗剤を抱えていた……ということがあるかもしれません。

 

まとめ

「狭小住宅」は、実は暮らしの中でメリットがたくさん!

家事動線の短縮や光熱費の削減などの物理的メリットはもちろんのこと、お互いの気配を感じながら過ごせると、家族の絆も深まります。

小家具や小さなグリーン、クッションひとつでもインテリアの雰囲気がぐっと変わるのも、狭小住宅ならではのおもしろさです。

本やCD、インテリア小物などがすぐ手に届くところにあり、いつでも好きなものに囲まれていられる楽しさも味わえるかもしれません。

暮らしの豊かさは「広さ」ではなく、住まう人にとって家がいかに心地いいか、楽しめるかが大切です。

工夫とアイディア次第で、「狭い」は「ちょうどいい」空間に感じられます。ぜひ狭小住宅ならではのインテリアを楽しんでみてください。

この記事のライター:藤沢あかり

文房具やインテリア雑貨などの商品企画・バイヤーを経て、雑貨・インテリア誌の編集者

に。現在は編集者・ライターとして主婦の友社刊「プラスワンリビング」をはじめ、雑誌

やWebを中心にインテリアや収納など暮らしまわりの記事の執筆・インタビューを手がけ

る。

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