手仕事満載のアトリエ感覚で建て、 使い込んで味の出る家に

840view2017.09.05

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Tさん(京都府)

結婚当初から「いつか家づくりを」と考え、どんな家がいいのか語り合っていたというTさん夫妻。インテリア好きの奥さまは「男性っぽいナチュラルテイスト」をイメージ。一方、ご主人はお気に入りの革靴を大切に手入れしながら長年履き続けるタイプ。お二人が到達した結論は「使い込んで味の出る家。古くなって、いい感じになる家がいいね」でした。

そして家づくりの情報誌で見つけた「アトリエイハウズ」の実例写真が、まさにイメージにぴったり。家づくりはまったく具体化していない段階でしたが、さっそく見学会に参加しました。それから本格的に家づくりがスタートするまでの9年もの間、見学会に参加し続け、「アトリエイハウズの家がどんどん好きになっていきました」。土地が決まるとすぐにプランニングを依頼したといいます。

Tさんが家づくりに踏みきったきっかけのひとつが、ご主人の転職でした。以前の仕事は長時間勤務だったため、「家族と過ごす時間がもっと欲しい」と思いきって農業に転職。家のそばの畑で夫婦で花やハーブの苗を育てる毎日です。

だから新居も「家族がつながるプラン」を希望。デッキに面したLDKは、たっぷりの光と風と無垢材の床が心地よく、家族が自然と集まります。対面キッチンやリビング階段、一角に設けたデスクコーナーなど、コミュニケーションをはかる工夫もあちこちに。

一方、家族と距離をとりたいときに生きるのがスキップフロアです。段差で空間を分けながら、一体感もある絶妙の距離感。「子どもたちはちょっと一人になりたいときはロフトに、本格的にケンカしたときは2階に行きますね(笑)」。

スキップフロアの下部を利用したのが、ご主人が趣味に打ち込む部屋。構造材をむき出しにした低い天井でこもり感を出しながら、LDKとの間には小窓を設け、ほのかに様子がうかがえます。

畑から帰って土にまみれた服や道具も置けるように、勝手口の土間は広く。洗面室・浴室は勝手口から直行できる位置に設けるなど、動線も綿密に考え、スムーズに暮らせる家になりました。

インパクトのある素材が年月とともに趣を深める。そんな変化も楽しめる家

色むらのあるタイルを貼ったキッチンのカウンター、モルタル塗りの洗面台、黒皮鉄の窓枠や手すりなど、ひとクセある素材を生かした部材はすべてオーダーメイド。新築の今も個性的な表情ですが、年月とともにますます趣が出て、愛着が深まりそうです。

「以前の家は寝に帰るだけでした。今は何をしようかとワクワクする家。暮らしがすっかり変わりましたね」と感慨深げなお二人。お子さんたちもこの家が大好きで、「将来は自分が住む」とすでにとり合いが始まっているそうです。

1F DK

オーク材の床もオリジナル造作のドアも、ヴィンテージ風の味わい。マガジンラックつきのカウンターは、ブルーのタイルが印象的です。

1F  デスクコーナー

山小屋風の板張り壁で、パソコン作業に集中できるコーナー。横長のアイアン枠の窓の向こうには、ご主人の趣味室が見えます。

1F DK

テーブルやベンチは「アトリエイハウズ」の工房でオーダーメイド。造作のカウンターは引き出しがデザインと使い勝手のポイントに。

1F キッチン

「アトリエイハウズ」の工房で制作したホワイトオーク材のカップボードは、大きな引き出しが便利。カウンターは奥さまが使い勝手を考えてスケッチを描き、オーダーしました。床はお手入れしやすいフロアシートに。

引き出しの表面はあえてラフな面を残して表情を。取っ手も味のある黒皮鉄の特注品です。

1F LDK

L字形で2面がデッキに面し、明るくて風通しのいいLDK。窓を開け放せばデッキとひと続きの空間になり、外気を満喫できます。

M2F ロフト

階段途中に設けたロフトにはラグを敷き、お子さんの遊び場に。LDKに置くと圧迫感のあるキーボードもここに。

黒皮鉄の窓枠は、溶接部分のはげた感じもカッコいい。→2階ホールの壁にとりつけたCD棚もオーダーメイド。構造材を背板に使い、雑誌なども飾れるデザインです。

1F リビング

「アトリエイハウズ」の工房で手作りしたAVボードは、レッドシダー材の節目をわざと前面にして素材感を強調。右手のキャビネットは「unico」のものです。

1F LD

ダイニングとリビング、デスクスペースはちょうどいい距離感。リビングの窓は腰高にしてソファを置きやすく、落ち着ける雰囲気に。

1F 洗面室

造作の洗面台はモルタル塗り。大きめの実験用シンクが便利です。木枠のミラーやグレーの飾り棚もオーダーメイドでイメージを統一。

1F トイレ

思いきって壁も天井もブルーグレーの壁紙に。棚や小物の木の色とマッチする色合いで、落ち着けます。手洗いボウルは陶器の丸みが懐かしい雰囲気。

1F 勝手口

畑に近い勝手口は、汚れた服を脱いだり、道具を置いたりできるように土間を広く。収納スペースもたっぷり設け、ユーティリティとして活用しています。

1F 趣味室

玄関に続く土間がご主人の趣味室。愛用の道具が似合うファクトリーテイストの空間です。「ここでビールを飲みながらルアーの手入れをするのが至福のとき」

1F エントランス

雨にさらされる板塀は色があせ、壁の板張り部分は木の色をキープ。その違いも楽しめます。軒裏は構造材を見せてアクセントに。

「アトリエイハウズ」の工房で制作した靴箱はレッドシダー材のあたたかな色と節が魅力。造りつけず、置き家具にしたのもこだわりです。室内ドアも無垢材やアイアン、型ガラスなどで造作。

1F デッキ

敷地に合わせた形状のデッキ。木のフェンス越しにビニールハウスが見えます。仕事と家族が一体の暮らしぶりがうかがえる光景です。

外観

外壁は火山灰シラスが原料の「そとん壁」で、一部を杉板張りに。シンプルな外観に自然素材のぬくもりを添えています。

profile

9年前に転職し、今は夫婦で花やハーブの苗を育てる農業に従事。釣りや音楽など多趣味なご主人と、花やインテリアが大好きな奥さま、10歳の男の子と8歳の女の子の4人暮らしです。

 

DATA

家族構成:夫婦+子ども2

敷地面積:167.15㎡(50.56坪)

建築面積:89.40㎡(27.04坪)

延べ床面積:132.65㎡(40.13坪)

       1F82.40㎡+M2F2F50.25

構造・工法:木造2階建て(軸組み工法)

工期:20147月~12

設計・施工:アトリエイハウズ

       ☎075-382-6990 

       www.yihaus.com

 

設計のポイント

アトリエイハウズ

細野鉄二さん

1979年生まれ。同社で住宅・店舗設計を担当するとともに、2011年からは併設のライフスタイルショップ「カンプ」のディレクターとして家具のセレクトやオリジナル家具のデザイン・制作も。

1回目の提案をしたときはまだ「僕のプラン」。そこからお施主さまとやりとりし、図面を何度か描き直してやっと「お施主さまの家」になっていきます。Tさんはデザインの好みも暮らしのスタイルもはっきりしていたので、提案しやすかったですね。イメージをしっかり共有できたので、造作部分の素材やデザインはある程度、おまかせいただけたのもよかったです。僕の好みとも近く、竣工後に計画したモデルハウスにTさん宅のプランを採用した部分もあるんです。

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