海外のおしゃれバスルームは日本の住空間には不向き!?

457view2017.09.15

pink kohler

Tresham pedestal sink
Kelston faucet
Iron works Historic bath
Antique bath filler

洗練されたタイルの上に、猫脚の瀟洒なバスタブがどーん。壁には素敵な絵がたくさん飾っていたりして…。海外のバスルーム事例には思わずため息が漏れるような素敵ビジュアルがたくさんあります! でも現実問題として、本当にあんなバスルームが実在するの? 日本の住宅にあのスタイルを持ってくるのって無理があるよね? 

そんな疑問の答えを知りたくて、世界の名だたるホテルのバスルームに採用され、米国シェアナンバーワンの水回りの総合メーカーKOHLER(コーラー)社ショールームに伺い、KOHLERの商品を知り尽くす増井さんにお話をうかがいました。

お話をうかがったのは

日鉄住金物産マテックス㈱(KOHLER Show Room)アシスタントマネジャー 増井秀之さん

KOHLER社の革新的なデザインを生み出す力、色、デザインに惚れ込み、まるでエヴァンジェリストのごとく商品を知りつくし語ります。「旬なコーディネートについてもご相談ください!」

日本のバスルームは機能重視、欧米にとってのバスルームはリラックスするための部屋

 

Iron Works® Historic™ freestanding bath
Finial® Traditional floor-mount bath filler

 

 編集部__本日はよろしくお願いします。早速ですが、ネットや雑誌で見る、夢々しい海外のバスルームですが、あんなバスルームって本当にあるのですか? 

 

 KOHLERショールーム増井さん(以下、KOHLER)__はい、実際ありますよ。味のある無垢フローリングの上にバスタブとか。日本だと考えられないですよね。

 

編集部__フローリングの上!? 部屋に突然バスタブがあるみたいですね。(笑)お湯がこぼれたらどうするのでしょう?

 

KOHLER__そもそもバスルームの概念が日本と欧米では違うんです。日本だと、お風呂といえば髪や体を洗って身体を清潔にするための場所という考え方が主流ですよね。だから、機能にこだわるユーザーが多いですし、コスト安やメンテナンスの簡易性からユニットバスを選ぶ方がほとんど。一方、欧米では、バスルームというのはリラックスするための場所、という考え方なんです。バスタブにはお湯をはって、つかって温まり、リラックスするためのもの。その中で髪を洗ったり、体を洗うことはあまり行いません。もちろんそういった機能を兼ねたバスタブもありますが、本来はお湯に浸かってリラックスするためのものがバスタブという考え方です。日本のように湯船からザブーンとお湯があふれることに価値を持ってもいないので、湯船の半分よりちょっと上くらいまでしかお湯をいれませんし、床にあふれこぼれるということはまずありません。だからフローリングの上に設置しても大丈夫なんですよ。

 

編集部__じゃ、どうやって体を洗うんですか?

 

KOHLER__体を洗うのは、バスタブの中ではなくて、シャワーブースで行います。欧米の家庭では、バスタブとは別にシャワースペースがあるケースが多いですよ

 

編集部__なるほどー。確かによくみると、バスルームの海外事例をよくみると、近くにシャワーブースがありますね。

 Revel Shower Door
Traditional Round Rainhead
Memoirs Handshower

 

KOHLER__実際、シャワーブースはあると便利なんですよ。掃除だって、シャワーで流すだけで終わりですからスペースもコンパクトですし、日本でももっと普及するといいのになって思いますね。

 

編集部__特に大家族だとお風呂渋滞が起こりがちだから、シャワーブースはあるといいですね。朝にサッとシャワーを浴びたいときにも重宝します。

話は戻りますが、欧米のバスタブのあり方って、日本の露天風呂に通じるかもしれませんね。露天風呂では体を洗うことはまずなくて、風景を楽しみながら温まってリラックスするのが目的ですし。

 

KOHLER__笑。そうかもしれませんね。ちなみに、リラックスするのが目的だから、その空間をより心地よくしたいという思いから、欧米ではインテリアにもこだわって、バスルーム全体をトータルコーディネートするのです。

 

編集部__それであんな「浴室様」と言いたくなるような、素敵なバスルームになるわけですね。

 

憧れの猫脚付きバスタブの由来は?

  

Iron Works® Historic freestanding bath
Alberry® vanity
Artifacts® deck-mount bath faucet with lever handles

編集部__海外のバスタブといえば、猫脚のついた有機的な形状を思い浮かべますが、素材は何でできているのですか?

 

KOHLER__メーカーによって材質は異なると思いますが、KOHLER社は鋳鉄ホーローです。鋳鉄ホーローとは、1700度の溶かした鉄を型に入れて成形し、800度のうちに表面にホーローの粉を付けて溶かすという140年間変わらない製法です。塗布ホーローとは硬さが全く違い、絶対といっていいくらい割れず、頑丈です。また、汚れ落ちも非常によくて、それこそ水垢などもこすらなくてもすぐスルリと落ちるのでメンテナンスもラク。

ちなみに、現在、一般的に流通している鋳鉄猫脚のバスタブは実はKOHLER社が最初に作ったんですよ。

 

編集部__えっ、そうなんですか? 西洋では昔から使われていたのかと思っていました。

ショールーム入ってすぐのところに展示しているBIRTHDAY BATH。マリリン・モンローが愛用したバスタブの後継機です。

 

KOHLER__KOHLER社の創設者はもともとオーストリアからの移民で、鉄鋼鋳造所を経営し、鋤などの農機具を製造していました。1883年に鋳鉄ホーローの飼葉桶に4本の脚を付けたところ大ヒット。それが今の猫脚付きバスタブとなっています。マリリン・モンローが愛用した猫脚付きバスタブもKOHLER社の商品です。弊社ショールームに展示してあるものはその後継機で、KOHLER生誕100周年を記念して発表されたものなので、ぜひ見に来ていただきたいと思います。

 

海外みたいなバスルームを目指すにはどれくらいの広さが必要?

 

iron Works Historic bath
Botticelli sink
Antique bath faucet

編集部__バスルームのプランについて伺います。インテリアとしても楽しめる、海外みたいな素敵バスルームをつくるには、最低でもどれくらいの広さが必要でしょうか?

 

KOHLER__そうですね。バスタブと洗面とキャビネットを設置することを考えて、3坪あれば可能だと思います。西洋ならそこにトイレも加わるのですが、ちょっと日本では馴染みにくいかな。湿気や温度のこともありますし、バスタブと洗面をひとつの空間にすることに抵抗があるようなら、バスタブ横にホテルで見るようなガラスの仕切りをつけるといいと思います。視界が抜けて広々感じますし、空間全体をトータルコーディネートすることもできますから。脱衣所と洗面所を兼ねているのを考えると、そんなに広いスペースが必要というわけでもないと思いますよ。

 

編集部__日本人はお風呂が好きなわりには、家を建てる時には、お風呂へのこだわりの優先順位が下がり気味です。お風呂の選択肢は在来工法やユニットバスでの単一空間しかないと思っている方も多いみたい。でも本当は設備もインテリアも自由に作れる空間のはず。バスルームを居心地のよいお気に入りスペースとして、おもいっきり楽しむ人が増えてくるといいですね。

 

 

まとめ

海外のおしゃれなバスルームが日本の住空間の中で再現可能かどうかという意味では、スペースさえ確保できれば当然実現は可能です。ただ、海外と日本ではバスルームに求めるコトや価値そのものに違いがあるので、もしあなたが”ザブーンと湯をこぼしながら湯船にゆでダコになる思いで浸かって温まって、汗をかいたところでゴシゴシ体を洗いたい”という希望があるなら、従来通りな日本的なお風呂がいいでしょうし、”音楽を聴きながら、または本を読みながら温かなお湯に浸かってリラックスして過ごしたい”と思うなら、海外風のお風呂にするのもいいでしょう。ぜひ湯船や水栓、シンク、その他家具をトータルコーディネートして、あなただけの特別なバスルームを作ってみてください。

 

取材&写真協力: KOHLER社 日本正規輸入代理店 日鉄住金物産マテックス㈱

https://kohler-nssbm.jp/

 

KOHLER社ショールーム

230㎡の大空間の中にバスルームやキッチンなどの商品が一堂に。さまざまなデザイン、色、質感を体感できます。特に蛇口コレクションは圧巻です。予約不要でいつでも自由に商品をチェックできますが、商品の詳しい説明を聞きたい場合や具体的な相談がある場合は予約をおすすめします。

東京都港区新橋4丁目21-3 新橋東急ビル1

10:00 ~ 17:00 (月曜~土曜日)

℡03-5408-5536(代)

https://kohler-nssbm.jp/showroom

 

バスルームのイメージづくりにおすすめのサイト

バスルームやキッチンなど水回りのイメージづくりにはこちらのサイトを参考に。うっとりするような憧れバスルームの参考事例をたくさん見ることができます。

http://ideas.kohler.com/

 

 

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